【司法書士が解説】死亡した役員への退職慰労金の支給として不動産の登記を行ったケース|解決事例
1. お客様のご状況
AさんはB株式会社の取締役を務めていましたが、在職中に亡くなりました。B株式会社は、Aさんの長年の功績に報いるため、Aさんの相続人に同社所有の土地を退職慰労金として支給することを決定しました。そこで、B株式会社の担当者様より、具体的な手続方法について当事務所にご相談いただきました。
【被相続人=亡くなった方】
・Aさん
【相続人】
・Cさん(妻)
・Dさん(長女)
・Eさん(二女)
2. 当事務所からの提案&お手伝い
退職慰労金の支給については会社の規定により取り扱いが異なる場合があるため、まずB株式会社の退職金規定を確認しました。しかし、支給に関する明確な規定がなかったため、相続人間で遺産分割協議を行い、誰が土地を取得するか決定することを提案しました。
当事務所では、以下のサポートを行いました。
1. 戸籍謄本等の収集
2. 相続関係説明図の作成
3. 遺産分割協議書作成
4. 退職慰労金の支給による土地の所有権移転登記申請
3. 結果
相続人間で協議の上、Cさんが土地を取得することとなり、退職慰労金の給付を原因としてB株式会社からCさん名義に所有権移転登記を行い、無事に完了しました。
退職慰労金に関する規定がない場合、退職金を相続財産として取り扱うかどうかについて見解が分かれることがあります。そのため、今回のケースでは、事前に法務局と協議のうえで手続きを進めました。
会社が相続に関わる手続きを行う場合、退職慰労金の支給や登記の進め方について適切な専門家に相談することが重要です。今後同様のケースが発生した場合にも、ぜひ当事務所にご相談ください。
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